赤ちゃんが初めて目にする絵本があるように、初めて観るお芝居もあるべきです。
良い題材を選んで一番良い方法で幼児との時間を共有する。 すべてを理解する必要なんてありません。
それぞれの個性で感じて、それが日常の中に根付くことが大切だと思うのです。
舞台との区切りはありません。平土間で。
照明も特につかいません。
あまり広すぎると上演に向きません。
直接伝わる距離でご覧頂きたいのです。
50組100名程度まで一緒にご覧頂けます。
どうぞのいす 2才~5才、
かわうそ3きょうだい 0才~4才と考えています。
一時間以内。 ※途中休憩はありません。
様々な場所のご要望にお答えいたします。 ご相談下さい。
どうぞのいすってどんないす?
うさぎさんの作ったこのいすは、タテフダといっしょに丘の上に置かれています。
次々とやって来る森の動物たちは、このいすを見つけると、楽しさやおいしさと一緒に、思いやりの心を残していきます。
「どうぞ」と「あとのひとにお気のどく」という言葉がキーワードです。
柿本幸造さんの何とも言えない表情のある絵と、香山美子さんのこのやさしいお話は、ぴったりと息が合って、絵本の世界で30年以上もベストセラーを続けているのも当然と思えます。
吸収力のさかんな、やわらかい幼児の心にどんな種をまくことができるでしょうか。
テレビがいくら発達しても出来ないことがある。
人と人が向き合い、同じ空間と時間を感じながら語りかける。
生来わたしたちはそうやって生きることを学んで来ました。
これから10年経ってもそれは変わらないでしょう。生身のにんげんから伝わるエネルギーに思わず反応してしまう、その反応にまた答える。
そんな相互関係がはじめてのおしばいには必ずあるのです。
作者のあべ弘士さんの一番の仲良しは、かわうそくん。
イタチの仲間で太いしっぽを使ってぐいぐい泳ぐ。頭がよくってかわいいだけでなく、食べるために魚を捕まえているのか、魚と遊んでいるのかぜんぜん判らない。
せっかく捕まえた魚も置きっぱなしで忘れてしまうみたい。
何でもいつでも遊びにしてしまう楽しそうなかわうそくんがとってもうらやましいそうです。
さてこのお話は、虫の声や鳥の声で始まります。
川の水がチョロチョロ、ヒタヒタ、川の水がチョロチョロ、ヒタヒタ、遠くで風がサワサワ、サラサラ、木のあなぼこからニュニュー、ポコッペコッと3きょうだいが現われ、お兄ちゃんから順にザッバーン、トポン、ポチャンと川の中へ、グイグイ、スイスイ、クネクネとあそびはじめます。
こんな風にオノマトペの繰り返しで構成され文章での説明はほとんどありません。
全身でオノマトペの楽しさを伝え、かわうそ達のように自由に一緒にあそびたいと願っています。擬音語、擬態語でのお話はこども達をゆさぶります。